おきたまラジオNPOセンター・ひとりごとダイアリー

 

2017年11月26日(日曜日)天童市の日中の天気:曇りのち昼前から時々

【だがしや楽校@てんてん展】
 “天童アートロードプロジェクト”によるわちゃわちゃな展覧会“てんてん展:未知の「みち」案内”(主催:天童市美術館 企画・運営:天童アートロードプロジェクト実行委員会)が天童市美術館にて開かれています。
 天童アートロードプロジェクトは、天童市田麦野地区で活動してきた東北芸術工科大学の卒業生が中心となって、2012年から「アートと地域の新しい関係性をつくりだす」ことを目指して活動しています。メンバーのひとり・Ieさんは“だがしや楽校”仲間です。
 プロジェクトでは、「地域の魅力を再発見する機会をつくること」「アートを身近に感じてもらうこと」をテーマに、「ものがたる場」「ものみせる場」「ものづくる場」という3つの場づくりを実践しています。
 当時の東北芸術工科大学・学生さんが天童市田麦野地区で活動を始めたのは、今から約10年前です。はじめは遠目で見ていた地域の人たちでしたが、ある日を境に、まるで我が子のように受け入れます。田麦野全体がひとつの美術館のような展覧会を開いたり、地域の人たちといっしょにイベントを開いたりする関係となりました。
 卒業後も田麦野での活動はプロジェクトという形で続きました。

 “てんてん展”はプロジェクトの活動紹介(報告)やメンバーの作品展示を目的に、毎年この時期に開かれています。でも“てんてん展”は単なる展覧会ではありません。写真をご覧ください。ご覧のとおりです。 

  

 写真左は、Izさんによる“ドキドキたくほんバッジ”というおみせ(ワークショップ)です。デコボコ模様でバッジをつくろう、というおみせです。Izさんには、当たり前のものがアートを通して未知の世界と出会うワクワク感を体験してもらいたいという思いがあります。
 写真中は、羽陽学園短期大学・学生さんによる“ヘンテコどうぶつづくり”です。
 写真右は、だがしや楽校パステル倶楽部による“パステルを使ってポストカードをつくろう”です。天童市のAsさんによる“だがしや楽校パステル倶楽部”は山形県内では長年続いている“だがしや楽校”のひとつです。それだけでも頭が下がる思いです。

 要はみんな“だがしや楽校”のようなものです。
 美術館に多くの子どもたち・親子連れが訪れ、目一杯楽しんでいました。美術館とは思えないほどの楽しい雰囲気です。Izさんは「思っていた以上に来てくれて、驚いています」と話していました。途中で材料が無くなり、補充するほどです。

 “てんてん展”では、尾花沢での活動や、鶴岡での活動の様子を紹介したり、地元の人たちの活動(水晶山に親しむ深い)を紹介するコーナーもあり、多士済々です。

 地域興し、地域とつながる活動、定住促進・・・などなど、地方が抱える課題を解決しようとするさまざまな活動が提案されたり、紹介されたりしていますが、“てんてん展”を観ますと、本当に意味での地域活動を垣間見る思いです。
 それは、アートという得意なものを持っていること、そこから地域の人たちとの確固たるつながりが築かれたこと、その輪がさらに広がり、多くの人との関わりが生まれたことです。それは、まさに楽しい世界であります。

 “てんてん展”は12月3日まで開催です。12月2日には遊びのワークショップ(楽しいものづくり)が開かれます。

 

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