おきたまラジオNPOセンター・ひとりごとダイアリー

 

 

2019年9月14日(土曜日晴れ浮かぶ

【One Coin 地域力 カフェ・スペシャル:移動カフェ in 石行寺】
 令和元年度 第2回“One Coin 地域力 カフェ・スペシャル”(主催:地域力共創推進コンソーシアム)が開かれました。今回は“移動カフェ in 石行寺”と題して、前回(6月22日)に引き続き、
“移動カフェ”としての開催です。主催者発表で概要をご紹介します。

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 令和元年度第2回One Coin 地域力 カフェは前回に続いて「移動カフェ(*)」となります。

*移動カフェでは、カフェをいつもの会場を離れて話題に適した場所へ移して開催しております。
 過去の移動カフェは、朝日町(H19)、河北町(H20)、岩波石行寺(H22)、南陽市(H23)、米沢市(H24)、蔵王高湯わらべの里(R1)で開催しています。

《今回のテーマ》
 抹茶で心を調え、トークイン「死を考えることで生きることを考える」

《内容》
 今回の「移動カフェ」の会場は和同元年(708年)草創の最上三十三観音霊場「第七番岩波観音」として知られ、「生きている人の寺でありたい」と掲げる石行寺での開催です。
 初秋の土曜の午後のひと時を“お茶、境内の散策そして住職との問答 ”を通して、しばしば耳にする「一日一生」の意味などに考えを巡らしてみませんか!

 石行寺の佐藤亮照住職には当コンソの活動において次のような場面で話題提供をいただいています。
*平成21年度第2回カフェ:地域社会と寺社のかかわり<過去・いま・未来>について語ろう!!
*平成22年度第6回カフェ(移動カフェ):古刹の紅葉を拝し「且座(さざ)の席」的空間で【抹茶とお菓子】を楽しみながら地域活動と寺の関わりを語ろう!!
*平成23年度第91/92/93回Yamagata地域力ステーション@FM放送“ラジオモンスター”:「先達・先輩(メンター)」紹介のコーナーで「寺の地域活動」

《開催日時・タイムテーブル》
・日時:令和元年9月14日(土)13時30分~16時30分
   13時30分~14時30分   呈茶(2服、主菓子、干菓子)@茶室
  ・14時30分~15時00分   寺の境内散策
  ・15時00分~16時00分頃  住職の話題提示及び参加者との問答@本堂
                 「死を考えることで生きることを考える」

《開催地》 石行寺:〒990-2403 山形市大字岩波114-1
      http://yamagatakanko.com/spotdetail/?data_id=11859 

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 今回の参加者は、主催者やその関係者なども含めますと13名です。3連休初日でしたが、多くの人に参加していただきました。地元の新聞に告知記事が掲載されたことも大きかったです。また、米沢の私にとって、「石行寺」が由緒ある寺院であることも実感しました。(下の写真左は本堂)

 呈茶が開かれた茶室は、奥にある蔵を利用したものです。呈茶では作法が気になるところでしたが、自由のおしゃべりする場でした。すなわちコミュニケーションの場です。参加者の人たちは、和やかな雰囲気の中で、お茶を楽しんでいました。

  

 なお、呈茶のために、住職の奥様(大黒さん)やご家族・地域の方々にご協力いただいたこともご紹介します。感謝です。

  

 境内散策では、第七番岩波観音の中で、住職と参加者2人によって、御詠歌が披露される場面がありました(上の写真右)。境内には、美しい庭園、見事なモミジの木など、見どころがたくさんあります。

 住職の話題提示及び参加者との問答ですが、今回は先に参加者からの自己紹介があったりして、いつもと流れが違いました。ここでは、住職の話を講話としてご紹介します。住職提供のレジメはこちらです。

  

 私自身、死について考えたことは、ほとんどありません。
 私の根本的考え方は「今を大切にする」です。今を大切にするから将来・未来があります。将来・未来のために、今を犠牲にしてまでがんばる・・・は私の考え方を相反します。
 今の世の中、最も大切にしなければならないことを置き去りにして、違うことに力を入れてしまっていることが多すぎます。このために、事件が起こったり、不可解なことが起こったり、地球のあちこちで緊張が高まったりしていると思います。

 住職から「なぐさめる」についての話がありました。
 私も「なぐさめた」場面がありました。例えば、葬式に参列した時です。でも、相手あるいは当事者の本当の思いに寄り添って「なぐさめた」と言われれば、なんとも言いようがありません。なぜなら、相手あるいは当事者の本当の思いはわからないからです。でも、私たちは「なぐさめる」しか方法はありません。大切なのは、こうしたことを心の片隅に置いてなぐさめることです。自己満足のなぐさめになっていないか、相手あるいは当事者は「なぐさめられたでしょう」と勝手に思い込んでいないか・・・であると思います。

 もうひとつ、住職の話で、印象に残るものがありました。それは「精進」です。
 精進では、目標は持つも、大切なのは過程(プロセス)です。しかし、今の世の中、結果だけを追い求める風潮です。しかも、問題なのは、それを子どもたちにも教え込んでいることです。小学校から入試があります。そこで求められるのは、合格という結果です。人はなぜ学ぶのか、教育の根本は・・・このことを忘れてしまって・・・?

 だから、住職は「結論はありません」と言います。結論付けるとは考えを「狭める」ことです。多様性を否定することです。
 もちろん、結論を求める場面はあるでしょう。問題なのは、なんでもかんでも結論を求めることです。結論を出してしまい、それで安心してしまったのでは、人としての成長はありません。

 

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