おきたまラジオNPOセンター・ひとりごとダイアリー

 

2019年12月22日(日曜日

【クリスマス だがしや楽校 in NANYO】
 “クリスマス だがしや楽校 2019 in NANYO”(主催:南陽市子供会育成会連絡協議会/志立だがしや楽校)が山形県南陽市のえくぼプラザ(南陽市赤湯公民館)にて開かれました。(ポスターはこちらです)

 南陽市での“志立だがしや楽校”の取り組みが始まったのは2010年です。「山形学」地域連携講座としてスタートしたのです。すなわち、生涯学習・社会教育の一環として始まったのです。
 2010年は対象者を「南陽市内の高校生〜20代」としましたが、2011年は「南陽市とその周辺地域の高校生〜青年」としました。当時のテーマは「生き方づくり」とか「山形にこだわった『あそび』『まなぶ』『いきる』」でした。
 講座で受講生(参加者)に伝えたのは、“だがしや楽校”で大切にしている『自分みせ』です。人間は誰でも「趣味・特技・遊び・学び・作品」を持っています。それは、些細なことでも、ちょっとしたことでも、くだらないと思うようなことでも、なんでも良いんです。それが“だがしや:駄菓子屋”の“駄”です。すなわち、大人のプライドを捨てて、子どもの目線で見せ合うのです。そこに世代を越えたコミュニケーションが成り立ちます。ですから、本来“だがしや楽校”は、大人同士のコミュニケーションの場でも良いのです。
 ただ、駄菓子屋さんのイメージや子ども目線ということで、多くの“だがしや楽校”は、地域の人たちの「自分みせ」の場に子どもたちが集うケースというが多いです。きょう(12月22日)の“クリスマス だがしや楽校”もそうです。対象を「主に未就学児から小学生までとその保護者」としています。それはそれで良いと思いますが、「自分みせ」を出された人たちにおいて、元々の“志立だがしや楽校”の趣旨をご存じの方は・・・が少し気になりました。
 参加者募集では「自分の趣味、特技、遊び、学び、作品などを見せるお店(自分みせ)を出して交流を深めてみませんか」という文言はありました。とにかく、まずは『自分みせ』を出している皆さんが「楽しい」と思うことです。

 とは言え、“志立だがしや楽校”が現在も継続されていることに対しては頭が下がる思いです。子どもたちにとって、ひとつの場所で、いろんな大人の人たちと、いろんな遊びを体験できる場があることは、とても貴重です。こういう場を提供している南陽市には敬意を表します。実は私ですが、南陽市の“だがしや楽校”は久々の取材です。

 きょう(12月22日)の午前10時に始まった“クリスマス だがしや楽校”には、11のおみせが出ていました。
 真っ先に目に入ったおみせは、だがしや楽校仲間のIsさんとItさんです。おみせは「光のプレゼントをつくろう」です。下の3つの写真です。見ていて感心しました。だがしや楽校に長年取り組んできたIsさん、さすがです。それは、つくったもので、さらに遊ぶ工夫をしていたからです。写真右がそのシーンです。

  

 同じように人気だったおみせが下の3つの写真です。おみせは「木の実で木工クラフト」です。いつもお世話になっているKmさんから話を聞きました。なんでも、木の実の確保が大変だそうです。なにせ人気のおみせです。1年に何度かおみせを出すのですが、その分の木の実の、秋のシーズンに確保しなければならないからです。きょうも大人気です。自然(の恵み)の力です。

  

 そのほかのおみせも一部ですが、ご紹介します。

  

 クリスマスカードつくり、クリスマスミニツリーつくり、消しゴムハンコつくり、レジンクラフトなどいろいろです。ユニークなおみせは、上の写真右のプラネタリウムです。

  

 Kmさんが私に言いました。「今回はモノつくりのおみせがほとんど。例えば、ボーリングのようなゲームや身体を動かすおみせがない。同じようなおみせばかりだと、子どもたち飽きてしまうのでは」と。なるほど、そのとおりです。そういう意味でも「光のプレゼントをつくろう」でのつくったもので遊ぶ工夫は素晴らしいです。子どもたちは身体を動かしながら影絵を楽しんでいました。

 多くの子どもたちが集い、会場はとてもにぎやかでした。楽しさいっぱいです。
 しかし、『自分みせ』を出された人同士の交流がほとんど見られませんでした。それから、「木の実で木工クラフト」のおみせ以外に、「山形にこだわった」おみせはありませんでした。
 今年(2019年)は、東京・荒川区と宮城県角田市の人たちによる“だがしや楽校”を拝見・取材しましたが、いずれも地元を意識したおみせがありました。大人も楽しめるおみせがありました。

 スタート当初から“志立だがしや楽校”を拝見した私でしたので、なんでもあり、やり方自由の“だがしや楽校”の原点を見つめ直していただければ・・・と思いました。

 

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