おきたまラジオNPOセンター・ひとりごとダイアリー

 

2021年10月9日(土曜日)福島県相双地方と宮城県亘理町の天気:朝は のち曇りで山沿いでは時々

【相双地方&亘理町訪問記】
 COVID-19の感染状況が落ち着いたこのタイミングを逃す手はない・・・ということで、福島県相双地方と宮城県亘理町を訪ねることにしました。「思い立ったらすぐ行動」ということでもありませんが、訪問を決めたのは昨日です。慎重派だからこそ、熟慮の上での前日の決定になりました。もちろん、万全の感染対策を講じながらの行動です。

 福島県内の東北中央自動車道が全線開通したことで、米沢から1時間40分ほどで浪江インターチェンジを通過です。福島県内では雨に降られましたが、浪江町の市街地に入りますと、雨はやみました。ただ、先程まで雨が降っていたようで、道路は濡れていました。

 下の写真左は浪江駅前です。さらに更地が増えた感じです。なんとも言えない風景です。
 下の写真右は浪江町役場の南東に位置するお店です。NHK総合テレビのドキュメンタリー番組“ドキュメント72時間”で取り上げられました。2021年3月12日の放送でした。販売するお弁当や惣菜はすべて店内での手作りです。それを利用するのはいわゆる作業員が大半ですが、番組では地元の人も買い求めていました。

  

 このあとの4枚は請戸漁港での撮影です。東風で白波が立っています。下の写真右が福島第一原発です。木立のすぐ奥が原発敷地です。

  

 下の写真左は請戸小学校です。福島県では初めての震災遺構として10月24日から公開されます。それに先だって、10月7日には報道関係者に公開されています。下の写真右ではたくさんの漁船が停泊です。奥の太平洋にも船舶が見えます。

  

 このあとは“道の駅なみえ”に立ち寄ります。道の駅では福島県の特産品などを紹介するイベントが開かれていました。道の駅は相変わらず、にぎわっています。だから、余計に市街地の寂しさが際立ちます。
 浪江でも、いわゆる「よそ者・若者による新たなまちづくり」の動きがある、という話を聞いていたのですが、実際に町内をめぐっても、それを感じることはできません。以前に訪問した際、このような拠点になる施設を訪ねたことがあります。しかし、現在は見当たりません。
 道の駅のにぎわい、世界最大級の水素施設という福島水素エネルギー研究フィールド、それに対する市街地(地域)とのギャップ・・・。

 南相馬市小高区に入ります。
 下の写真は“小高パイオニアヴィレッジ”です。写真左は南側から、写真右は北側からの撮影です。北側の中央が入口です。

  

 小高では以前から、株式会社小高ワーカーズベース(代表はWさん)による「よそ者・若者によるまちづくり」が展開していました。“小高のひるごはん”もそのひとつでした。
 最近になって、地元からの情報として「小高でのよそ者・若者による新たなまちづくり」が伝えられました。その拠点になったのが小高パイオニアヴィレッジです。宿泊もできますし、共同オフィスとしても利用できます。
 Google map で調べますと、建物の中の様子を見ることができますし、利用した人の感想などが書き込まれています。きょうもワーキングスペースでは2〜3人がデスクに向かっているように見えました。

 小高浮舟ふれあい広場(下の写真左)に行きました。きょうは土曜日です。ひまわりカフェがオープンです。早速、アグリブレンドを注文です。ひまわりカフェは、小高商工会・女性部が運営です。女性部の部長さんもおりました。
 いつもお世話になっているCさん、きょうはお休みだそうです。それでも、Cさんの代わりの人などから最近の小高の様子を聞くことができました。
 コロナ禍で、小高でもイベントはほとんど中止です。そんな中、先にご紹介した小高ワーカーズベースの人たちが中心になって10月16日、小高交流センターで“小高つながる市”が開かれるそうです。このイベントでは、マルシェのほか、体験型ワークショップ、ステージイベントなど多彩な催しが行われます。長年にわたり活動を続ける小高ワーカーズベースには頭が下がります。

  

 小高交流センターの中にあるカフェで昼食、さらに、Odaka Micro Stand Bar(オムスビ)(上の写真右)でひと休みです。オムスビは次々にお客さんが訪れていました。評判のようです。関西から移住してきた人が開業したカフェです。
 このように、小高では新たな動きがあったり、にぎわっているお店があったりしますが・・・

  

 上の写真は小高の駅前通りです。やっぱり寂しいです。道路の真ん中で写真が撮れるほどです。それでも、よく見ますと、理容店や飲食店など動いているお店はあります。
 よそ者・若者の取り組みには期待しつつも、複雑は思いでもあります。

 南相馬市原町区に入ります。向かったのは、福島ロボットテストフィールド(南相馬市原町区萱浜)です。昨日(10月9日)、ここで“World Robot Summit”というイベントが開かれている、という情報を入手したからです。ロボットに関する知識は皆無ですが、興味本位で行ってみることにしました。
 下の写真左は、ロボットとは関係ない乗馬体験です。ここは相馬野馬追のコーナーで、甲冑騎馬武者行列も行われました。
 World Robot Summit のメインは、ロボットのコンテストで、大学や企業など29チームが参加です。海外からの参加もあります。主催は経済産業省とNEDOです。9月には愛知県国際展示場でも開催されていました。付随して開催されたのが ROBOICHI です。相馬野馬追は ROBOICHI の1つとして行われました。

  

 上の写真右の高い施設は、試験用プラントです。プラント災害予防として、ロボットは狭い場所での点検作業や高所で検査作業を行います。その様子はスクリーンに映し出されています。
 下の写真は、企業・大学に加え・観光機関・行政機関などによる展示ブースです。コンテストに参加したブースもあり、コンテストの様子をモニターで紹介していました。

  

 上の写真右はイベントステージです。この時間はVRアーティストによるステージです。世の中にVRアーティストがいることも、よく知りませんでした。周囲には飲食エリアが設けられています。
 実は、会場の福島ロボットテストフィールド・・・敷地はなんと!東西1km、南北500メートルです。チョー広大です。会場は広大な敷地内に点在です。移動するだけでも時間を要します。
 ここは訪問目的ではありませんので、サラッと見学するつもりでしたが、1時間以上もかかりました。一方で、ロボットファンにはたまらないイベントで、1日中、いや開催期間(10月8日〜10日)の毎日通う人もいるでしょう。
 国家プロジェクトだからでしょうか、警備は厳重です。警察官のような警備員が広大な敷地に配置です。入場するにも登録要です。入口ゲートは関所です。興味本位だけで入場して良かったのかな・・と思いました。
 福島ロボットテストフィールドは福島イノベーション・コースト構想としての国家プロジェクトです。2021年3月31日オープンです。災害時、そして今回の原発事故など、ロボットへのニーズは高まります。とは言え、この巨大プロジェクトと、南相馬市という地域との関係をどのように考えたら良いのか・・・私にはわかりません。

 ここまでの3地域を訪問して感じたのは、様々な動きと地域との関係です。

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 宮城県亘理町を訪れました。亘理町訪問は今年初めてです。亘理町に入った時には薄暗くなっていました。
 早速、いつもお世話になっているMさんと訪ねました。
 Mさんによりますと、亘理町でもコロナ禍によって、イベントや動きができない状態でしたが、ここに来てようやく動きが出始めたそうです。
 明日10月10日には“荒浜マルシェ”が開かれます。ステージイベントなども行います。毎月第2日曜の開催です。冬期間はお休みにあります。
 山元町の“てらマルシェ”は早ければ11月に再開です。場所は寺の本堂(屋内)ではなく、屋外での開催を検討中です。まだ具体的なことは未決定ですが、おそらくは土曜日に開催です。再開に向けて検討しています。

 こちらは地域に根付いたの動きのようです。

 

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