だがしや楽校・ひとりごとダイアリー

 

2015年3月6日(金曜日)横浜の天気:曇り 夜遅く

【お茶の間楽交】
 横浜市戸塚区にある“お茶の間楽交”を訪問しました。
 私(山口)が“お茶の間楽交”を知った時、2つの思い入れを感じました。
 1つは“お茶の間楽交”のキャッチコピーが「毎日がだがしや楽校」であることです。ある意味、これこそが究極の“だがしや楽校”です。
 もちろん、イベント的な“だがしや楽校”はとても大切です。明日(3月7日)の“とつかのおもちゃ箱・だがしや楽校”は、私が最も大切にしている“だがしや楽校”のひとつです。これは、初めて“とつかのおもちゃ箱・だがしや楽校”を拝見した以降、まったく変わっておりません。
 一方で、「毎日がだがしや楽校」、言い換えれば「日常の中のだがしや楽校」も大切にしたいです。“だがしや楽校”に定義やルールはありません。いろんなやり方があります。だから、“とつかのおもちゃ箱・だがしや楽校”も“お茶の間楽交”も大切にしたいと思ったわけです。
 もうひとつは“楽交”と書いて「がっこう」と呼ぶことです。“だがしや楽校”を「世代を越えたコミュニケーション」とするなら、“楽交”こそが究極の表現です。
 社会教育の視点で考える“だがしや楽校”は“楽校”となりますが、“だがしや楽校”に定義がないことを考えますと、“楽交”と表現するのが本筋であるとも思います。

 というわけで、明日(3月7日)の“とつかのおもちゃ箱・だがしや楽校”を前に、いつもより早く横浜・戸塚入りし、“お茶の間楽交”を訪問したのであります。
 場所は、JR東戸塚駅の南東方向です。品濃町交差点から平戸方向に向かって100メートル足らずです。住所は戸塚区品濃町514の6(ボヌール東戸塚2F 203号室)です。常磐商店の脇を通って階段を上って突き当たりです。道路沿いに立て看板がありますので、わかると思います。 

 中に入りますと、1人の女性の方がおります。初対面ですが、事前に訪問することを伝えていましたので、すぐにわかってくださいました。なんでも、直前まで山田さんがおられたそうです。
 “お茶の間楽交”の立ち上げに、中心的に動いたのは、山田さんと松田さんです。
 山田さんは“とつかのおもちゃ箱”では毎回“にこにこコロッケ”のおみせを出しています。松田さんは“とつかのおもちゃ箱”では中心的な方のひとりで、いろんなおみせに関わっています。エフエム戸塚のパーソナリティも務めています。ちなみに、きょうのエフエム戸塚では“とつかのおもちゃ箱”を大々的に紹介したそうです。
 “お茶の間楽交”では山田さんが代表となりました。明日、お会いできると思います。

 ところで、“お茶の間楽交”は、いわゆるおみせ番をしているスタッフのことを“看板娘”と呼んでいるそうなので、私も看板娘さんと呼ぶことにします。

 看板娘さんが“お茶の間楽交”について、説明してくださいました。

 

 上の写真は“小箱ショップ”です。ひとつのスペース(ボックス・小箱)がひとつのおみせとなります。個人やグループで作った作品の展示販売、福祉施設・市民団体のアンテナショップとして活用します。月2,000円で、1つのスペースを開設できます。また、売上の一部も“お茶の間楽交”の収入になります。

 

 上の写真は“ギャラリー”です。絵画・写真・書・編み物などの作品を個展気分で展示するコーナーです。“小箱ショップ”や“ギャラリー”は、“お茶の間楽交”の「それぞれが持っている力(特技・知識・情報・時間・お金・労力・ネットワーク等々)を活かせる場」というコンセプトから生まれたものと感じました。これも“だがしや楽校”に通じます。だから、「毎日がだがしや楽校」なのです。

 

 上の写真の左側は“地域の食”です。手作りにこだわる地域の生産者を紹介するコーナーです。私の注目はシフォンケーキです。冷凍にしているものを販売しています。美味しそうです。ほかにもお菓子なども販売しています。日によってはお弁当も販売します。
 事前に申し込めば、ここでお昼を食べることができます。自分で作ったり買ったりしてきた惣菜やお弁当を持ち込んで食べることもできます。

 “地域の食”の隣りがセルフドリンクコーナーです。こだわりの紅茶やコーヒーを飲むことができます。飲むには自分でマシーンを操作します。私も飲むことにしました。私が選んだラテは250円です。支払うと、カップを渡されます。わからないので、操作方法を聞きます。これで会話が成り立つのです。なかなか美味しいです。私は、ますますまったり気分になってきました。

 上の写真の中央がお茶の間です。セルフドリンク1杯を利用しますと、食べ物・飲み物等なんでも持ち込みOKです。時間を気にせず、まったりと過ごすのもOKです。
 手前には、2つのテーブルがあります。貸しスペースです。10人程度のミニ講座からミーティングまで、なんでも利用できます。たった1つの条件は、「何してんの?」「私も入れて」を大歓迎することです。

 “お茶の間楽交”は山田さんたちの熱い思いで開設することができました。オープンは昨年(2014年)の7月21日です。その思いとは、親子連れも小中高生も若者も大人も年齢に関係なく誰もがくつろげる場所であること、普段の生活では出会うことのない人・もの・ことに出会える場所であること、そしてそれぞれが持っている力を活かせる場所であることです。
 とは言え、実際に開設するとなると、大変なはずです。しかし、町内会長である大家さんの理解によって、オープンすることができました。それでも、応分の家賃は支払わなければなりません。運営はけっして楽ではありません。
 その運営についてもお話してくださいました。“お茶の間楽交”は、“小箱ショップ”やセルフドリンクなどからの収入、また補助金等の収入、そして地域の人たちからの寄付によって、運営は成り立っています。
 運営委員は山田さん・松田さんら6人です。

 “お茶の間楽交”では、いろいろなイベントも開催しています。
 3月8日には“お片づけ講座”が開かれます。ほかには“英語で話そう”“読書カフェ”“ニットカフェあむあむ”などです。

 “お茶の間楽交”は、平日の10時〜17時オープンです。ただし、事前連絡があれば、土日もオープンします。

 看板娘さんのお話を聞いて、私は感動しました。勉強にもなりました。それは・・・
 大家さんとの契約は3年です。私のような凡人は「3年でおしまいなの。もったいない」と思います。しかし、看板娘さんから出たセリフは「3年間と決めていると楽です。そうでないと『いつまでしなければならないの』というプレッシャーになります」です。
 そして、“お茶の間楽交”の究極の目的は、ここでの出会いや体験をきっかけに、まちでの顔見知りが増え、自然とつながりが広がり、“まち中がみんなの居場所”となることです。
 ズシリと来る言葉です。私たちは、自分の組織を維持することに気を取られ、本来の目的を見失うことが多々あります。

 夕方近くになって、明日(3月7日)の“とつかのおもちゃ箱”の準備が始まりました。“とつかのおもちゃ箱”では“お茶の間楽交”でもおみせを出します。看板娘さん3人で、おみせで出す“作品”をまとめています。

 私が“お茶の間楽交”を訪れたのは午後2時前です。そして、あとにしたのは午後5時すぎです。でも、3時間以上の時間は、アッと言う間に過ぎていきました。なぜなら、中身の濃いまったり時間だったからです。

 

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