だがしや楽校・ひとりごとダイアリー

 

2015年10月4日(日曜日晴れ時々曇り

【だがしや楽校@ドラマチック戎市】
 第51回“ドラマチック戎市”(主催:米沢市粡町通り商店会 共催:米沢市・米沢商工会議所)が山形県米沢市(粡町通り)で開かれました。
 さて、今回の“ドラマチック戎市”は、私から言われてもらいますと、「歴史的1ページ」と言えます。なぜなら、鶴岡市の“だがしや楽校”仲間の皆さんによる本格的“だがしや楽校”が米沢で初めて開かれたからです。
 米沢でも“だがしや楽校”は盛んに開かれています。
 米沢市内の放課後学童クラブ(学童保育所)が開く“しゃぼん玉だがしや楽校”、米沢市児童会館が開く“こどもの日:だがしや楽校”、西部コミュニティセンターの文化祭の中で開かれる“だがしや楽校”などです。伝国の杜で“だがしや楽校”が開かれたこともあります。いずれの“だがしや楽校”も大盛り上がりでした。
 しかし、街中あるいは生活空間(例えば、商店街や街の公園など)の中での“だがしや楽校”は開かれたことがありません。北村公園で“プレイパーク”が開かれたことはありますが、“プレイパーク”は『冒険遊び』であり、「なんでもありの“だがしや楽校”の一部分」という見方ができます。

 きょう(10月4日)は、山形県米沢市では初めて、商店街イベントの中で、本格的“だがしや楽校”が開かれたのです。
 しかも、日本では、横浜・戸塚などと共に、“だがしや楽校”が最も地域の中に浸透している山形県鶴岡市の仲間の皆さんが初めて米沢へ遠征して開く“だがしや楽校”なのです。
 “だがしや楽校”には「学校では学べない社会教育の場」という意味があります。鶴岡からは子どもたちも遠征し、米沢で初めて“こどもみせ”を開きました。
 さらに、鶴岡からのメンバーには、現在話題になっている“もっけ”さん(中村さん)の紙芝居の口演があります。“もっけ”さんの紙芝居こそ、本物の紙芝居です。
 加えて、東京から駆け付けた駄菓子総合研究所の酒井勝一さんによる“駄菓子屋”もあります。こちらも本場モノの駄菓子屋です。
 すなわち、きょう(10月4日)は、米沢で初めての本物の“だがしや楽校”が開かれた日になったのです。だから、「歴史的1ページ」なのです。

 米沢市の中心市街地でも北側に位置する粡(あら)町は、周囲の寺町と共に、城下町を支える門前町として、重要な役割を担っていました。私が生まれ育ったところに近いこともあり、その繁栄ぶりは、私の目にも焼き付いています。
 “ドラマチック戎市”は、2004年にプレ開催を行い、2005年から本格開催です。今年はちょうど10周年目にあたります。原則、春2回と秋2回の年4回開催です。
 単なるイベントではなく、市民参加の「市」にこだわっています。このため、いろいろなお店、ユニークなお店、生活に密着したお店(テント)が並びます。
 当日は、車両通行止めにして、道路いっぱいにお店が並ぶのも“ドラマチック戎市”です。
 “戎市”の名前は、商店街の一角にある戎神社から来ています。

 鶴岡の“だがしや楽校”仲間である阿部さん(NPO法人公益のふるさと創り鶴岡:理事)から“ドラマチック戎市”出店について、私に話があったのは8月に入ってからです。
 私は早速“ドラマチック戎市”主催者事務局へ出向きました。まずは出店可能かを確認します。出店可能であることがわかりますと、出店するための手続き等を聴きます。それを鶴岡側へ伝えます。あとは、主催者と鶴岡側で、協議や手続き処理等をしてもらうことにしました。
 出店するには、規約を知る必要があり、規約等が書いてあり関係資料は、主催者事務局から鶴岡へ送ってもらいました。

 出店までの手続き等は、結果的には順調でしたが、主催者事務局から鶴岡への情報発信が不十分に感じるところもありました。具体的には、時間が経過しても、鶴岡に対して「出店可能」というハッキリした情報がありませんでした。また、直前になっても、具体的な出店場所が鶴岡へ伝えられていないこともわかりました。このため、私は何度か主催者事務局に出掛け、内容を確認しました。出店場所も確認しました。
 これは、きょう(10月4日)の出店者受付でも感じました。鶴岡では事前に「電気の使用」を伝えていましたが、受付ではしばらく待たされることになりました。このあたり、鶴岡では長年にわたり“山王ナイトバザール”を開催・運営している実績がある阿部さんからしますと、「かなり物足りない」と感じたはずです。

 “ドラマチック戎市”では、会場となる道路を通行止めにします。通行止めは午前10時からですが、実際には車の通行状況を見ながら、午前10時05分頃、通行止めになりました。このあたりの情報伝達にも課題があり、午前10時を過ぎて、すぐに道路に出そうになった出店者がいました。
 通行止めになって、“だがしや楽校”でおみせを設置したところで、スタッフから「緊急車両が通れるように、道路の真ん中ではなく、少しずらしてください」と言われる場面もありました。

 というわけで、ここまでにもいろいろありましたが、いよいよ“だがしや楽校@ドラマチック戎市”のスタートです。はじめに“ドラマチック戎市”全体の様子をご紹介します。

 下の写真は、オープニングを飾った米沢市内の幼稚園・園児によるマーチングです。

 風は強かったですが、好天となり、会場は下の写真左のように大にぎわいです。

  

 上の写真右は、米沢ではすっかりお馴染みとなった山形県立米沢工業高等学校によるミニSL乗車体験です。

 会場の一角では、米沢市内の中学生による吹奏楽演奏(上の写真)や、別の幼稚園の園児によるパフォーマンス(下の写真)も行われました。

 さらに、太鼓の演奏(下の写真左)や、米沢市内の高校生によるチアリーダーパフォーマンス(下の写真右)も行われ、盛り上げに一役買っていました。

  

 大学生によるアカペラコーラス(下の写真左)、ダンスパフォーマンス(下の写真右)も注目を集めました。

  

 今回の目玉のひとつは、クラシックカー大集合(下の写真)です。全国からクラシックカーが集結し、マニアの人たちを釘付けにしました。

  

 それでは、“だがしや楽校@ドラマチック戎市”の様子をご紹介します。
 場所は、ハリヤマ付近です。4つのおみせがあります。

  

 写真のとおり、多くの人が立ち寄ってくださいました。そして、かねたんも・・・

  

 上と下の4つの写真は、創作紙芝居劇団“だだちゃ豆”の“もっけ”こと、中村恵二さんによる紙芝居口演です。拍子木の合図と共に、軽妙な話術で展開する中村さんの紙芝居に、子どもたちだけでなく、大人たちまで集まって、楽しんでいます。

  

 注目は上杉鷹山公の紙芝居です。9月26日の“ひとりごとダイアリー”でもご紹介しましたが、この紙芝居は、香川県高松市の紙芝居仲間の人が保管していたものです。平成17年に制作、発行されたものです。20枚の紙芝居です。しかし、20枚目が無くなっているほか、痛みは進んでいることから、高松市の人は複製を作ります。中村さんはその複製を借りて、口演しています。
 まともに台本を読んだら1時間はかかるという紙芝居ですが、イベントでの口演ということで、さわりを紹介する形にして、上杉鷹山の紙芝居が存在することを米沢の人たちに伝えていました。

  

 上の写真は“こどもみせ”です。鶴岡の子どもたちの手による小物などを販売しています。“てづくりショップよつば”“ケロケロレインボー”“おりがみのいえ”などおみせの名前も楽しいです。多くの市民が買い求めていました。

  

 その子どもたち、“ドラマチック戎市”会場内を歩き回っての宣伝活動です。途中、ほかのみせに立ち寄ったり、ジャンケン大会に参加したりと、道草を楽しんでいました。これで良いんです。

  

 こちらはプラバンのおみせです。パフォーマンスを終えた園児たちをはじめ、多くの子どもたちが遊んでいきました。AちゃんやRちゃんなど私と顔馴染みの子どもたちも遊んでいきました。

  

 上の写真は、駄菓子総合研究所の酒井勝一さんによる駄菓子屋さんです。米沢では初出店です。子どもたちがおみせ番をする“こどもみせ”でもあります。目玉は駄菓子のつかみ取り(写真右)です。

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 きょう(10月4日)の“ドラマチック戎市”では、目玉であるサンバパレードはありませんし、米沢市内ではほかにもたくさんのイベントが開催されていることもあって、どれだけの集客になるのか注目でしたが、私の目には「思っていた以上に、にぎわった」と映りました。
 これは、2つの幼稚園の園児たちがパフォーマンスを披露したこと、中学生による吹奏楽演奏があったことなどで、市民参加が演出できたため、とみました。
 ただし、「“山王ナイトバザール”に比べると・・・」という声があったことだけはご紹介します。一概に比較はできませんが・・・。

 一方で、商店街イベントではありますが、地元商店街以外からの出店が多かった、という印象もあります。“だがしや楽校”もそのひとつとなりました。ただ、さすがに鶴岡と米沢は距離的に遠く、私が「こちらは鶴岡の子どもたちです」と紹介しますと、立ち寄った人たちの多くは驚いた様子でした。

 地域に関係なく「市民に出店の場を提供する」というコンセプトを重視する、というのも商店街イベントのひとつかもしれません。とは言え、地元商店街の顔がもっと見える工夫はあっても良いのではないか、とも感じました。
 目の前の住宅(ここも昔は商店でした)に住んでいるお子さんが、しばらく“だがしや楽校”で遊んでいきました。地元とのつながりを感じた場面でした。

 

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