おきたまラジオNPOセンター・だがしや楽校・ひとりごとダイアリー

 

2016年11月27日(日曜日曇り 日中一時小雨 夕方以降時々小雨一時

【てんてん展】
 早速ですが、下の写真をご覧ください。ここが美術館と思った方はおられるでしょうか?

  

 “てんてん展 ー道草のすすめー”(主催:天童美術館 企画・運営:天童アートロードプロジェクト実行委員会)が山形県天童市の天童美術館にて開かれています。これは『天童アートロードプロジェクトによるわちゃわちゃな展示会』をテーマにした展示会で、11月20日〜12月4日の開催です。(ちらしはこちらです)

 天童アートロードプロジェクトは“だがしや楽校”仲間のIさんもプロジェクトメンバーです。
 Iさんとは、Iさんが大学生の時に知り合いました。Iさんが“だがしや楽校”でいろいろなおみせを出されていたからです。米沢にも来ていただいたことがあります。
 Iさんたち学生さん仲間は、地域とのつながりを大切にしたアート活動を展開しました。その活動の舞台となったのが天童市田麦野地区です。これが“みつけたむぎの”という活動です。
 Iさんたちは卒業後も田麦野を中心とした天童市での活動を続けました。それが2012年スタートの天童アートロードプロジェクトです。
 天童アートロードプロジェクトは卒業生に加えて、地域の人たちもメンバーとなり、さまざまな活動を展開しています。地域の魅力を再発見する“ちょっとちがういつもを歩こう”、福祉施設や放課後学童クラブでの“出張アートワークショップ”です。
 そして、年に一度の展示会です。それが、この“てんてん展”です。天童アートロードプロジェクトにとっては、最大の事業と言えます。

 “てんてん展”の最大の特徴は、単なる展示会ではないことです。写真のとおり、地域の人たちとの交流の場なのです。具体的に、どのような内容なのか、写真でご紹介します。

 上の2つの写真や下の写真左は「わいわい、がやがや、楽しいものづくり」という“ワークショップ”です。これって“だがしや楽校”のようなものです。テーマは“はいざいコレクション”です。たたみを作った際に出る余った部分やたたみのヘリを活用して、ほうきやバックを作るという体験です。多くの子どもたち(親子連れ)が楽しんでいます。

  

 上の写真右は“あきばこでつくろうてんどう”です。手前に見えるのは“まゆはいす”です。尾花沢市常盤地区では養蚕が盛んでした。2つとも、地域の中で育む子どもたちが、地域をつくっていく、という思いが込められています。

  

 展示もありますが、楽しそうなものばかりです。天童アートロードプロジェクトの活動を紹介した展示や地域を紹介した展示もあります。

 地域の人たちによるワークショップもあります。
 下の写真は、だがしや楽校パステル倶楽部によるパステルを使ったポストカード作りです。カラフルで癒しにもなるポストカードが次々に出来上がります。

  

 その隣りでは、プロジェクトメンバーによるスケルトンが行われています。透明な板をとおして相手の似顔絵を描きます。下の写真右が出来上がった似顔絵です。

  

 ご紹介したとおり、楽しさいっぱいの展示会です。
 このような展示会を開いた天童美術館にも脱帽です。天童美術館としては天童アートロードプロジェクトを高く評価しているからでしょうが、普通の美術館では考えられないことです。それだけ地域に根付いた美術館と言えます。素晴らしいことです。

 この“てんてん展”については、2年前を思い出します。この時もIさんからご案内をいただきましたので、いつもの調子で出向いたのですが・・・。
 そのことを思い出しますと、今回の“てんてん展”は、卒業生たちが名実ともに主体性を持って開いていることを強く感じました。それは、地域の人たちにとっても主体性を持って参加できることにつながります。だから、だがしや楽校パステル倶楽部によるポストカード作りも純粋に楽しむことができました。

 それにしても、天童アートロードプロジェクトが5年近くにわたり継続していることに対しては、敬意を表するばかりです。

 

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