おきたまラジオNPOセンター・ひとりごとダイアリー
2018年9月18日(火曜日)朝薄曇りで晴れ間あり 午前中は曇り 午後は晴れで薄雲や雲浮かぶ 夜は晴れで少し雲浮かぶ
【One Coin 地域力 カフェ】
平成30年度 第2回“One Coin 地域力 カフェ”(主催:地域力共創推進コンソーシアム)が山形市内(山形市総合福祉センター3F 会議・研修室2)にて開かれました。
はじめに、主催者が発表した概要をご紹介します。
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《テーマ》
西郷隆盛と庄内とのゆかり、先人の生き方から学んだこと
《内容》
現在大河ドラマ“西郷どん”が放送されていますが、西郷隆盛と庄内の徳の交わり、南洲翁遺訓を全国に発信する活動をされている廣嶋育子さんを話題提供者としてお迎えします。西郷隆盛の人となりや庄内藩士達の生き方を探求し追い続け、デザイン力を生かし、きれいでわかりやすい掲示物を作成。パネル展では、見る人に引きつけるパネルを制作掲示し、来館者を魅了。廣嶋さんが熱く語る西郷隆盛の世界を耳と目で楽しみませんか?
《話題提供者》
廣嶋育子さん
・デザイン会社CRECER(クレセール)デザイナー。
・印刷会社、広告代理店、デザイン事務所を経て昨年2017年独立。
・在職中に稲盛和夫氏の本を読んで出会った言葉がきっかけで、西郷隆盛の人となりや庄内藩士達の生き方に気づく。
・先人の残した言葉や行動から、自分の生き方に活かし、伝えることをテーマに活動中。
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今回ほど“One Coin 地域力 カフェ”とは・・・を考えたのは初めてです。
私も主催者の一員となり、私なりに“One Coin 地域力 カフェ”に対するコンセプト・スタンスがあります。その基本は、私たち主催者も、話題提供者も、そして参加者も、地域の一員であり、地域を少しでも良くする責務(硬い言葉ですね)があります。そのためには、それぞれに『地域力』を養っていく必要があります。
“One Coin 地域力 カフェ”は、『地域力』を考えるきっかけの場であり、“One Coin 地域力 カフェ”で得たものを生かすかは、参加者それぞれに委ねられている、ということです。
一方で、“One Coin 地域力 カフェ”はゆるい会であり、途中での出入りは自由です。でも、これを裏返しますと、これまた参加者の意思に委ねている、と言えます。
なぜ、私はこんなことを考えたのでしょうか。
それは主催者の一員として、猛反省しているからです。
今回の参加者は、話題提供者の廣嶋さんを含め、総勢14人の参加です。最近ではかなり多い方です。主催者メンバーによる広報が功を奏したこともありますが、大河ドラマの影響でしょうか、それだけ関心があったテーマだったのでしょう。
実際、テーマに関して皆さんとても詳しくて、歴史の弱い私は「穴があったら入りたい」思いでした。例えば、庄内に県庁を置かず、内陸(山形)が県庁所在地になったのは・・・では、数名の参加者から貴重で活発な意見や話が次々に飛び出し、私は感心するばかりです。
これだけ歴史のことに詳しい人たちが勢ぞろいすれば、廣嶋さんの話題提供が、歴史講話のようになっても仕方ないのかな、とは思いました。実際、参加者の中には「もっと詳しく、西郷隆盛のこと、その時代のことを聞きたい」と思った人がいるかな、と私は感じたのです。
しかし、歴史講話のような話が長く続きますと、“One Coin 地域力 カフェ”とは・・・を考えてしまったのです。参加者の思いもありますし、これって、なかなか難しいことです。
ただ、廣嶋さんの話題提供については、ひと工夫があっても・・・とも感じました。
例えばです。料理人がいたとします。その料理人は100の料理ができるとします。ひとりひとりに、その100の料理をすべてが出され、「ここで食べてください」と言われても、食べることはできません。その時の食材の仕入れや、そこに集まった人たちの顔ぶれから、100の料理から適当な料理を選び出し、適量を提供します。
これと同じで、記載されているすべての情報を話すのではなく、参加者の様子を見ながら、ポイントを選んで紹介する、メリハリを付けるなどの工夫があれば・・・と思いました。情報量の多さには感心するばかりですが・・・
結果として、いつもの“One Coin 地域力 カフェ”では、すべての参加者にお話してもらい、交流を深めていただくのですが、今回は一部の人だけとなってしまいました。ここでも主催者の一員として猛反省です。
廣嶋さんは、社会人となり、就職先で大きな挫折を味わいます。その挫折は相当なものです。それも複数回です。私なら完璧にへこたれてしまうでしょう。それでも、廣嶋さんは立ち上がりました。稲盛和夫氏の本と出会い、西郷隆盛に共感したからです。それだけでも、凄い物語です。参加者からは「感動しました」という声があったほどです。
しかし、私がさらに印象的だったのは、父親と廣嶋さんの関係です。父親は娘である廣嶋さんを信頼し、学生時代にはすべてを面倒見、社会人になると一人前として対応しました。廣嶋さんも父親を信頼しました。この絆が、へこたれない廣嶋さんをつくり上げたような気がします。
そこで思い付いたのが“自分史”です。いつか“自分史”を出されることを期待しましょう。
廣嶋さんが住職の方から聞いた話も印象に残りました。それは「イヤな人は観音と思いなさい」です。これってなかなかできることではありませんが、よく考えますと、イヤな人との関わりで学ぶことは多々あります。「なるほど」と思います。
ただ、それを人生の糧にできる人もいれば、ひきこもってしまう人だっていることも申し上げたいです。人それぞれなのです。
それは歴史も同じです。ひとつの見方だけにこだわり、他の見方・視点を受け入れない歴史関係者は少なくありません。しかし、それでは本当の意味で歴史を知ることにはなりません。
米沢が尊敬する上杉鷹山にもいろいろな見方があると同じで、西郷隆盛にもいろいろな見方があるのではないでしょうか。
というわけで、いろんな意味で考えさせられた今回の“One Coin 地域力 カフェ”。
でも、初参加の方が複数いたり、久々に参加された方もいたりして、そういう視点では、とても良かったと思います。
これからも自分なりに分析し、今後に生かしたいと思います。
廣嶋さんをはじめ、みなさんに感謝して、おしまいにします。
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