おきたまラジオNPOセンター・ひとりごとダイアリー
2018年11月4日(日曜日)朝霧 午前10時頃から晴れ 夕方から雲時々晴れ 夕方場所により一時小雨 【はじめや50周年記念だがしや楽校】
今から50年前と言えば、私(山口)は高校生です。想像もつきません。一方で、当時ヒットしていた曲(私の場合は洋楽です)は、昨日のようにおぼえています。時間感覚の不思議さです。 私が“だがしや楽校”と出会ったのは2004年です。それから14年です。14年も、長いような・短いような気分です。 おばちゃん・・・駄菓子屋“はじめや”の山川昭子さんのことです。今年(2018年)のはじめ、NHK総合テレビで2回にわたり、全国向けに放送されました。子どもたちと本音で接するおばちゃんの姿に、そういう大人が少ない現代において、大きな反響がありました。 “だがしや楽校”仲間の皆さんも、Ishiさん(中山町)とYoshiさん(天童市)が中心となって、50周年を祝うイベントを企画しました。こうして開催されたのが“はじめや50周年記念だがしや楽校”です。 幸い天気にも恵まれました。11月に入りましたが、寒くもなく、絶好の“だがしや楽校”日和になりました。それでは、“はじめや50周年記念だがしや楽校”を写真でご紹介します。 みなみ公園の木々は、紅葉が見頃です。美しく色づいています。 午後2時、おみせを出す人が集まってのミーティングです。その脇では、Okiさん(大江町)が芋焼きの準備をしています。“じゃがバター”はとても美味しかったです。
そのOkiさんのブーメランのおみせは、きょうも大人気です。紙で作ったブーメランですが、見事に飛びます。
紅葉の下、思いのほか多くの子どもたちがやって来ました。 こちらは芸工大学生さんによる“ぺたぺたの森”というおみせです。
木材を利用したおみせです。自分で作ったイスに座るお子さん、出来上がりに「やったー!」両手を挙げるお子さんなど、大盛り上がりです。
Ishiさんのおみせは“じっけん!カオはめパネルをつくろう”です。私も顔で遊ばれてしまいました。
地面は落ち葉がいっぱいです。その落ち葉を利用して・・・ RikuさんとKondさん(山形市)による楽描きのおみせです。なんだか懐かしくなりました。
みんなで描いて出来上がったのが、下の写真です。落ち葉も散りばめられた立体的作品です。 Ashiさん(天童市)のパステルのおみせも大人気です。紅葉に負けないきれいなパステル画が描かれていました。
鶴岡市のAbeさんのおみせは、お馴染みプラバンと缶詰でご飯を作るサバイバルおみせです。
終わりの午後4時になり、日は陰りましたが、まだまだにぎやかです。 多くの子どもたちや大人たちが集い、とても良い雰囲気でした。やっぱり“だがしや楽校”は楽しいです。そして、懐かしさも感じました。 夜は、近くの公民館で、はじめやのおばちゃんを囲んでの、“だがしや楽校”仲間による50周年祝賀会(手作り懇親会)です。みんなで乾杯したあと、おばちゃんから、50年を振り返って話がありました。
おばちゃんには“だがしや楽校”仲間の皆さんからの寄せ書き、花束、記念品が贈られました。丹波恵子さん(山形市のシンガー・ソングライター)からは歌のプレゼントがありました。
鶴岡市のAbeさんのお子さんがおばちゃんとハグするシーン(右の写真)は感動的でした。 それでは最後に、おばちゃんの話から抜粋してご紹介します。 ********** お店を始めたきっかけは、子育てしながら出来る仕事はないかな、と思ったからです。 子どもが悪いことをすると、おばちゃんは「来んな!」と言います。しかし、次の日その子どもは店(はじめや)に来ます。おばちゃんが「昨日『来んな』って言ったべ」と言うと、その子どもは「おばちゃんに叱られたいの」と言います。今の親は、子どもを叱りません。現代は愛情に飢えている子どもが多いです。 親とケンカした子どもが夜、店(はじめや)に来ました。その子は、おばちゃんにパンと牛乳をもらって、近くの公民館の軒下スペースで一晩を過ごしました。数年前ですが、その子が大人になり、奥さんと子どもさんを連れて、御礼に来ました。今は首都圏に住んでおり、なかなか来られなかったのですが、あの時のおばちゃんの心遣いが忘れなくて、来たそうです。それから、毎年お正月に来るようになりました。 髪を七色に染めた中学・高校生が店に来たこともあります。その時、おばちゃんは「すんな(やめなさい)」とは言いませんでした。なぜなら、できるのは今だけだからです。だから「もっとやれ」と言います。でも、「学校が始まったら、ちゃんとしろよ」とも言います。そうすると、そのとおりにします。多くの大人はすぐに「やめろ」と言いますが、おばちゃんは違います。 今は小学校でも「あれすんな、これすんな」(校則)ばかりです。それで、校長へ「なになんだ!」と文句を言ったことがあります。 子どもたちはお店で宿題をしていました。ところが、子どもたちは宿題を持ってこなくなりました。おばちゃんが子どもたちに聞くと、子どもたちは「先生から『はじめやで宿題書くな』と言われたから」と言います。おばちゃん、学校に行き「なんでだ!」と文句言ってきました。みんなと一緒に宿題するから良いのではないか、とおばちゃんは思います。それで学校に「小馬鹿臭いことばかり言ってんな!」と文句言いました。職員全員に聞こえるよう、大きな声で・・・。 |