おきたまラジオNPOセンター・ひとりごとダイアリー
2021年11月14日(日曜日)晴れ 朝場所により霧 午前は雲時々多めに浮かぶ 午後から夜は雲僅かに浮かぶ 【米沢フルート音楽研究会演奏会】 演奏会は予定した時間より長くなり、およそ2時間となりました。それは、プログラムの関係もありましたが、曲の合間に解説する勝俣さんの話ぶりから強く感じました。解説では、短調や長調の意味など、学校では教えない音楽の楽しさ・意味合いなどを話されていました。それは、淡々とした話し方でしたが、いつも以上の迫力がありました。それで、解説の時間がいつの間にか長くなっていたのです。 演奏会のテーマは『調性が描くバッハ、ボワモルティエ、サティの午後』です。元々はサティを中心にしたプログラムだったそうですが・・・。これも、勝俣さんの思いからでしょうか・・・。 2曲目に、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach:1685年3月31日〈ユリウス暦1685年3月21日〉- 1750年7月28日)の“パルティータ イ短調 BWV1013”を演奏したプログラムも、勝俣さんの思いをヒシヒシと感じました。18世紀における無伴奏フルート独奏曲の最高傑作と言われる作品から、第1楽章のアルマンド(Allemande)と第3楽章のサラバンド(Sarabande)を、森さんが演奏したのですが、私には変拍子にも感じる作品の世界に引き込まれてしまいました。それぞれの演奏時間も10分前後と長く、圧巻のプログラムです。 後半も聴きどころ満載です。例えば、ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ(Joseph Bodin de Boismortier:1689年12月23日 - 1755年10月28日)の2曲目、“2本のフルートの為の組曲 ホ短調 Op.22 より”の6曲は、荒木さんの弟さんと勝俣さんのバロック・フルートでの共演です。弟さんの演奏は初めてお聴きしました。見事な演奏に、脱帽です。ちなみに、ボワモルティエ(フランス)は、最初のフリーランス作曲家です。 エリック・アルフレッド・レスリ・サティ(Érik Alfred Leslie Satie:1866年5月17日 - 1925年7月1日)からは、お馴染み“3つのジムノペディ”を演奏です。1888年のピアノ独奏曲ですが、石井さんのキーボードと勝俣さんのフルートが、Lent et douloureux(苦しみ)、Lent et triste(悲しみ)、Lent et grave(埋葬)の3曲を、穏やかに、情感をこめて演奏しました。 プログラム最後は、サティの1914年の作品“スポーツと気晴らし”からの3曲です。これは21曲によるピアノ小曲集です。楽譜にはサティによる詩的コメントが記されています。きょうの演奏会では、第17曲の「そり」、第20曲「テニス」、第10曲「ゴルフ」を演奏。詩的コメントを押切さんが朗読。演奏は5人です。その中には鎌倉さんのコントラバス・フルートがありました。コントラバス・フルートは初めてです。朗読と相まって、目のさめる思いがしました。 こうして振り返りますと、単なる発表会ではないことを強く感じます。そして、新発見もたくさんありました。アンコールで演奏したのは、なんと?“花は咲く”でした。 演奏会後の出演者の方々との談義で、たまたま“だがしや楽校”の話になりました。 今、地域コミュニティの崩壊が問題になっています。被災地や被災者での問題はより深刻です。復興公営住宅での孤独死は、その最たる問題です。 米沢フルート音楽研究会演奏会は来年(2022年)が創立40周年です。
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