だがしや楽校・ひとりごとダイアリー
しゃぼん玉 だがしや楽校
にちじ:2012年10月28日(日)9:30~11:30
ばしょ:学童保育所しゃぼん玉クラブ・愛宕(山形県米沢市)
主催:特定非営利活動法人
学童保育所しゃぼん玉クラブ
2013年11月10日(日曜日)曇り朝一時日差し 午前9時前から雨 夕方以降曇り時々小雨・雨
【第5回 しゃぼん玉だがしや楽校】
第5回“しゃぼん玉だがしや楽校”が開かれました。主催は特定非営利活動法人(NPO法人)学童保育所しゃぼん玉クラブです。会場は、学童保育所しゃぼん玉クラブが運営する5つの学童保育所のひとつ・愛宕地区の学童保育所です。
“しゃぼん玉だがしや楽校”は、2008年に初めて開かれ、翌2009年は“ミニだがしや楽校”を開きましたが、保護者たちからの要望もあり、2010年には第2回“しゃぼん玉だがしや楽校”を開きました。それがさらに好評だったこともあって、2011年には第3回を、2012年には第4回を、そして今年は第5回“しゃぼん玉だがしや楽校”を開くことになりました。
放課後の子どもたちを、私たち大人が、あるいは地域として、どのようにして支えていくかは、ここ数年来、大きなテーマとなっていることは、皆様ご承知のとおりです。
これを全国的にみますと、すでに具体的に取り組んでいる地域は数多く見られます。小学校の一角を放課後の子どもたちの活動の場としている横浜市の“はまっ子ふれあいスクール”もそのひとつです。また、公民館を放課後の子どもたちの活動の場にしているところもあります。
少子化により廃校に追い込まれる小学校もありますが、その小学校を地域の拠点として、そして放課後の子どもたちの活動の場として利活用する例もあります。将来は、地域の商店街、NPOセンター・市民活動センター、福祉施設、図書館や文化施設など、あるいは企業などでも、同様の動きが顕著になるかもしれません。
その中で、放課後児童クラブ(学童保育所、学童クラブ)は、長年にわたり放課後の子どもたちを温かく見守ってきました。特に筆者が住んでいる山形県米沢市は、昔から共稼ぎ世帯が多く学童保育所へのニーズは従来から高い地域でした。
加えて、最近は、子どもたちの安全を守るという役割を担うようになってきました。さらに、学童保育所は、地域として子どもたちを育成する上でも、地域づくりの観点でも、ますます存在意義が高まっています。
現在、米沢市には28 ヵ所の学童保育所があります。その内の5ヵ所を運営しているのが、特定非営利活動法人(NPO法人)学童保育所しゃぼん玉クラブです。
元々“学童保育所しゃぼん玉クラブ”は、米沢市の市街地でも南西側に位置する愛宕小学校区の児童を対象に学童保育事業を始めました。その後、学童保育所へのニーズの多様化により、西部小学校区の児童を対象にした学童保育所を開設しました。さらに、西部小学校区の利用児童数の増加により、西部小学校区に2ヵ所の学童保育所を、昨年(2012年)の春までに開設しました。
一方、米沢市街地の北側郊外に位置する窪田小学校区において、地元保護者からの要望を受けて学童保育所を開設しました。
この間、学童保育所の公益性を自覚し、学区のみならず、地域全体に対して社会貢献することを目的に、学童保育所事業のみを事業内容とする団体としては山形県で初めて特定非営利活動法人(NPO法人)となりました。2006年1月のことです。
NPO法人“学童保育所しゃぼん玉クラブ”では、「学童保育所は単に放課後の子どもたちを預かる場所ではなく、地域として子どもたちを育成する一つの拠点であり、子どもたちは地域全体で育成するもの」という考え方を推し進め、地域の方々へ学童保育所への認知を高める活動を行ってきましたが、さらに理解を深めてもらうための活動を模索していました。
ここまで、放課後児童クラブ(学童保育所、学童クラブ)のこと、そして特定非営利活動法人(NPO法人)学童保育所しゃぼん玉クラブについてご紹介していますが、これは昨年の第4回“しゃぼん玉だがしや楽校”でもお伝えしていることです。
今回は、これに加えて、申し上げたいことがあります。
放課後児童クラブ(学童保育所、学童クラブ)の運営は非常に厳しい現状があります。そのため、狭いところで数多くのお子さんが過ごしているという例もある、と聞いています。老朽化している施設を使用している放課後児童クラブもあります。本来なら、放課後児童クラブとは民営であっても公設であるべき、という意見もあります。
一方で、このような厳しい現状とは相反する事例を聞くことがあります。具体的にはご紹介できませんが、厳しい現状に置かれていても、運営はきちんとした考えを持って行わなければなりません。そういう意味でも“学童保育所しゃぼん玉クラブ”は、常に考えながら事業を行っていると感じております。
さて、理事長の奥山さんは“駄菓子屋楽校”(2002年・新評論)と出会います。それから、NPO法人設立時から“学童保育所しゃぼん玉クラブ”をサポートしてきた筆者(山口)からも“だがしや楽校”について学ばれます。
その結果、奥山さんは“だがしや楽校”開催を決断。こうして、2008年に第1回目の“しゃぼん玉だがしや楽校”を開いたのです。
とは言っても、初めての試みで、実際にできるのか、不安な部分もありました。特に指導員の方々に負担をかけるのではないか、という心配があり、本当に協力体制が構築できるのか、不安だったそうです。
そこで当時の筆者(山口)は、「“だがしや楽校”とは本来、簡単な準備で手軽に開くことができるもの」という“だがしや楽校”の趣旨を伝えました。また、山形県置賜教育事務所が同年開催した“だがしや楽校”をテーマにした“放課後子どもプラン”に関する研修会や、米沢市児童会館で開かれた“だがしや楽校”に指導員の人たちが参加したり、見学したりして、研鑽を積まれました。
2008年11月9日、第1回の“しゃぼん玉だがしや楽校”が開かれました。結果は大成功、地域の人たちからも高く評価されました。その証拠に、5月5日のこどもの日に米沢市児童会館が開かれているイベントの中では、毎年のように、“学童保育所しゃぼん玉クラブ”による“(出張)だがしや楽校”が開かれるようになりました。また、米沢市西部コミュニティセンターにて開かれている“西部コミセン地区文化祭”でも、毎年“だがしや楽校”が開かれるようになりましたが、それも“学童保育所しゃぼん玉クラブ”による“だがしや楽校”です。
このように、米沢市での“だがしや楽校”に於ける“学童保育所しゃぼん玉クラブ”の存在は非常に大きくなっております。
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それでは、第5回“しゃぼん玉だがしや楽校”の模様をご紹介しましょう。
朝方は日も差していたのですが、午前9時前に雨が降り出し、屋外のおみせは急遽シートで覆うことにしました。
“しゃぼん玉だがしや楽校”は、保護者の人たちや地域の人たちも参加するのが特徴です。作業は手際良く行われました。
▽開始式
午前9時10分、開始式です。天気が良ければ外で行う予定でしたが、雨ですので、室内で行いました。石井理事が進行です。
奥山理事長(上の写真中)が「子どもたちへの社会教育の意味もあり、米沢では先駆的な取り組みとして始めた“しゃぼん玉だがしや楽校”は今回で第5回目を迎えました。きょう1日楽しんでください」と挨拶しました。
次は子ども代表挨拶です。(上の写真右)「いろいろなおみせがあります。みんなで楽しみましょう」という挨拶でした。
子どもたちの歌(上の写真左)では、みんなで「負けないで」を歌いました。
お約束では「みんなで力を合わせてなかよくがんばりましょう」と子ども代表(上の写真中)から宣言がありました。
そして、みんなで「エイ、エイ、オー」というかけ声で気合いを入れ(上の写真右)、いよいよ午前9時30分、“しゃぼん玉だがしや楽校”がスタートしました。
屋内の遊びのおみせからご紹介します。
▼ストローエビ
ストローを使ってエビを作るというユニークな遊びです。おみせ番をひとりのおとうさんが終始がんばっていました。子どもたちだけでなく、地域の人も作っています。
▼クリップ鉄砲
作ったクリップ鉄砲は、トイレットペーパーの芯を的にして遊びます。
▼マカロニストラップ
色が付いているマカロニでストラップを作ります。マカロニへの色づけは、事前に指導員の先生ががんばりました。
続いて、外に行ってみましょう。
▼輪投げ
“しゃぼん玉だがしや楽校”ではお馴染みです。入った輪っかの数でもらえる飴玉の数が決まります。
▼昔遊び
コマ、メンコ、けん玉、ヨーヨーなどです。大人だけでなく、お子さんたちもおもしろそうに遊んでいます。
“しゃぼん玉だがしや楽校”の特徴は、30分毎におみせ番の人を交代することです。時間帯によっては、大人だけのおみせ番もあり、子どもたちは、おみせ番をしたり、遊んだり、食べたりと、いろんなことを体験することができます。
正面側の外に設置された飲食のおみせです。
▼とん汁・玉こんにゃく
とん汁は“しゃぼん玉だがしや楽校”特製です。お肉に野菜に具がたくさん入っています。私も食べましたが、とても美味しいです。きょうは少し寒いので、身体もあったまります。
山形のイベントでは欠かせない玉こんにゃくは、味が中まで染み込んでいました。
▼わたあめ
子どもたちが一生懸命になって、わたあめを作っいます。形はいろいろですけど、美味しさは変わりありません。
▼チョコバナナ
これも“しゃぼん玉だがしや楽校”ではお馴染みです。クジ引きの特賞がチョコバナナで、上の写真右は特賞のお子さんがチョコバナナをもらいにきたところです。チョコバナナは今回も大人気で、時間前に完売しました。
▼のみもの・産直屋さん
お茶・ジュース・ラムネなどのおみせです。上の写真右は、地域の人が栽培した野菜・果物(リンゴ)を、自ら販売しているおみせです。
飲食のおみせコーナー(上の写真左)も、屋内(上の写真右)も、大にぎわいです。人がいっぱいで、なかなか思うように動くことができないほどです。
▼木工クラフト
地域の人との関わりとしてのおみせです。愛宕コミュニティセンター館長・Wさんのおみせは、木工クラフトです。木の枝を使って、顔の作ります。
▼駄菓子屋
最もにぎわっていたのは駄菓子屋さんです。駄菓子屋さんではクジ引き(下の写真)も行われています。ここで特賞が当たりますと、チョコバナナがもらえます。
楽しかった“しゃぼん玉だがしや楽校”でしたが、午前11時30分をすぎましたので、おしまいです。でも、お楽しみは、まだあります。
みんなで餅つきです。餅つきも“しゃぼん玉だがしや楽校”恒例です。大人も子どもたちも力を合わせての餅つきです。
ついたお餅は、納豆餅・あんこ餅・きなこ餅にして食べました。とん汁とリンゴも振る舞われました。私もお腹いっぱいに食べました。大満足です。
ひと息ついたところで、みんなでお片付けです。明日からの通常保育のためです。
西部からお借りしたテーブルを車の積み込みます。備品は遊び道具を元に位置に戻します。お片付けは、保護者の人たちの協力で、スムーズに進みました。午後1時30分前にはすべての作業が終わりました。
今年も
“しゃぼん玉だがしや楽校”は、保護者のおとうさん・おかあさんたち、地域の人たちの協力で、無事の終わりました。これが本当の全員参加です。遊びのおみせは、今回も工夫されていました。このような素晴らしい“だがしや楽校”を開くことができるのは、普段の活動がしっかりしているからです。今年も楽しい“しゃぼん玉だがしや楽校”でした。
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