だがしや楽校・ひとりごとダイアリー
しゃぼん玉だがしや楽校:山形県米沢市発
2015年11月15日(日曜日)雨 昼前から日差しあり 昼すぎから曇り時々日差しあり 場所によって一時雨
【しゃぼん玉だがしや楽校】
第7回“しゃぼん玉だがしや楽校”が山形県米沢市内の放課後学童クラブ“学童保育所しゃぼん玉クラブ:愛宕”(主催:特定非営利活動法人〈NPO法人〉学童保育所しゃぼん玉クラブ)(右の写真)にて開かれました。
あらためて「第7回」と聞いて、継続していることに、ただただ頭が下がる思いです。
“学童保育所しゃぼん玉クラブ”が“だがしや楽校”を取り入れることになったのは、「地域とのつながりを大切にしたい」という思いからです。
放課後学童クラブ(学童保育所)と言いますと、学童保育所に通う(学童保育所を利用する)児童と保護者だけが関係する施設であり、閉鎖的なコミュニティというイメージがありました。昔の話になりますが、学童保育所に通う児童は「特別な事情がある子ども」というイメージまでありました。
近年は、米沢でも数多くの児童が学童保育所に通うようになり、特別なイメージは無くなり、閉鎖的コミュニティというイメージも薄れました。しかし、多くの学童保育所では現在も「地域とのつながり」は弱いものと、私(山口)は感じています。
この10月には、米沢市内で“学童まつり”が開催されるなど、関係者は「地域とのつながり」のための努力はしておりますが・・・
そういう意味では、“学童保育所しゃぼん玉クラブ”の「地域とのつながりを大切にしたい」という思いは、まさに先駆的です。
そもそも、“学童保育所しゃぼん玉クラブ”が特定非営利活動法人〈NPO法人〉として運営することにしたのは「地域とのつながりを大切にしたい」という思いを実現するためです。それは、学童保育所の公益性を自覚していたからであり、学区のみならず、地域全体に対して社会貢献することを認識していたからです。学童保育所事業のみを事業内容とするNPO法人は、山形県では“学童保育所しゃぼん玉クラブ”が第1号です。
“学童保育所しゃぼん玉クラブ”と“だがしや楽校”との出逢いは、私が中間支援NPOとして運営サポートに関わる中“だがしや楽校”を紹介したこと、奥山理事長が“だがしや楽校”の本を読んだことからです。
“だがしや楽校”を開催するにあたり、“学童保育所しゃぼん玉クラブ”では、山形県置賜教育事務所主催の“放課後子どもプラン”に関する研修会に指導員を派遣しました。この研修会では“だがしや楽校”が取り上げられました。これは偶然というか運命であります。
こうして、第1回“しゃぼん玉だがしや楽校”は、2008年11月9日に開かれました。
この第1回“しゃぼん玉だがしや楽校”は、米沢市の公益活動に対する補助金を活用して開かれました。このため、2009年4月、米沢市主催で事業報告会が行われました。その時の審査員からの発言内容が記録として残っております。その記録を見ますと、審査員から「地域色や地域性、オリジナル性といったものがもっと欲しい。そもそも“だがしや楽校”という事業プログラム自体、東北公益大学や各地域等で実践している内容である」という意見があった・・・と記されています。これって“だがしや楽校”をまったく理解していない発言であり、事実とも異なり、今となっては「おかしな発言」というしかありません。
私がこのあと、山形県の事業となった“だがしや楽校普及事業”に従事したのは、これもひとつのきっかけです。それは、“だがしや楽校”に対する誤解を解きたい、という思いがあったからです。
翌2009年は、“ミニだがしや楽校”として開いたため、回数には入りませんでした。
しかし、第1回“しゃぼん玉だがしや楽校”が余程楽しかったのでしょうか、保護者などからの毎年開催の要望があり、2010年に第3回“しゃぼん玉だがしや楽校”を開催します。そのあとは毎年開催しています。もちろん、自力での開催です。
“しゃぼん玉だがしや楽校”は、米沢市児童会館での5月5日の開催や、西部コミュニティセンターでの開催につながるなど、波及効果も大きいです。
米沢市の公益活動に対する補助金の目的を、“しゃぼん玉だがしや楽校”は見事に果たしております。
というわけで、“しゃぼん玉だがしや楽校”は、全国の“だがしや楽校”仲間の皆さんには、さらに知っていただきたい“だがしや楽校”のひとつです。
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それでは、第7回“しゃぼん玉だがしや楽校”の模様をご紹介します。
きょう(11月15日)の山形県米沢地方は、あいにく朝から雨模様の天気です。それでも、米沢市立愛宕小学校のすぐ目の前にある“学童保育所しゃぼん玉クラブ:愛宕”では、朝から子どもたちの元気な声が聞こえます。
午前9時すぎ、オープニングセレモニーです。奥山理事長、来賓挨拶、児童代表挨拶(上の写真中)、子どもたちの歌(上の写真右)などがありました。
オープニングセレモニーが終わり、“だがしや楽校”スタートです。
屋内のおみせからご紹介します。
▼カンバッチマグネット
ビンの蓋(栓)にお絵を描いたマグネットシールを入れ、そこへレジン(樹脂)を流してアクセサリーマグネットを作る遊びです。レジンを使った遊びは、しゃぼん玉クラブ(愛宕)にも広まっていました。
上の写真右は、子どもさんが“学童保育所しゃぼん玉クラブ:西部”の指導員Hさんに遊び方を教えている風景です。
▼紙コップけん玉
作った紙コップけん玉で遊ぶお子さんがあちこちで見られました。
▼昔遊び
コマやめんこ(米沢では「ぱんぱえ」または「ぱんぱい」と言います:上の写真中)で遊んでいます。
▼バザー
最近増築された2階では、各家庭から持ち寄った品物を販売するバザーが開かれました。意外に・・・と言っては失礼ですが、よく売れていました。(上の写真右)
ところで、“しゃぼん玉だがしや楽校”の特徴は、30分毎に役割を交代することです。中でも午前10時00分からの30分間は、大人(保護者や指導員)だけがおみせ番をします。子どもたちは全員、遊んだり・買ったり・食べたりすることができます。
これも私が“しゃぼん玉だがしや楽校”を高く評価する要因のひとつです。
屋外のおみせをご紹介します。
▼野菜・果物屋さん
地元・高橋さん家族による新鮮野菜やリンゴなどを販売するおみせです。カット・リンゴやリンゴ・ジュースも人気です。
ところで、上の写真右の高橋さんは、昨日(11月14日)、米沢市・伝国の杜で開かれた“「米沢まちづくりプラン大賞」コンペティション審査会”で活動発表を行いました。1年前の審査会では見事、最優秀に選ばれていたからです。それで、活動の成果を発表したのです。2日続けてお会いしたことで、話が弾みました。
“しゃぼん玉だがしや楽校”のおみせに戻ります。
▼わたあめ
子どもたちは上手に丸く作っています。あまりにも上手で、ビックリしました。
▼チョコバナナ
チョコバナナは今年も土屋さん(山形賢治の学校おひさまえん)とおかあさん・お子さんたちによるおみせです。途中からは、高橋さんの提供で、チョコリンゴも並びました。
▼とん汁
“しゃぼん玉だがしや楽校”名物、とん汁のおみせです。タップリ具が入っていて、とても美味しいです。大きな柄杓で、子どもたちにはチョッピリ大変そうです。
▼玉こん
山形名物“玉こんにゃく”のおみせです。“しゃぼん玉だがしや楽校”の玉こんは、甘しょっぱい味が特徴です。味がしっかり染み込んでいて、これまたとても美味しいです。
▼駄菓子
最後は屋内に戻って、駄菓子屋さんをご紹介します。やっぱり駄菓子屋さんは、写真のとおり、大にぎわいです。くじ引きもあります。くじ引きで1等が当たりますと、チョコバナナが無料になります。
上の写真右は、子どもたちが出張販売しています。“学童保育所しゃぼん玉クラブ:愛宕”前の道路で、横断歩道での交通安全を確認しているお父さんたちへの駄菓子・出張販売です。
写真でおわかりのように、お父さん・お母さんたちも、おみせ番などで大活躍です。
すなわち“しゃぼん玉だがしや楽校”は、みんなで開いた“だがしや楽校”なのです。お父さん・お母さんたちも、普段はできないおみせ番を楽しんでいました。地域の方々も大勢遊びに来ていました。
午前11時30分をすぎて、第7回“しゃぼん玉だがしや楽校”はおしまいです。
このあとは、みんなで餅つきです。そして、あんこもち・きなこもち・納豆もちにして、みんなでいただきました。
楽しくで満足、地域の人たちともたくさんお話できて満足、そしてお腹も満足。
満足づくしで大満足の“しゃぼん玉だがしや楽校”です。
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