おきたまラジオNPOセンター(だがしや楽校):ひとりごとダイアリー
だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール
2016年10月15日(土曜日)鶴岡の天気:朝雨 のち曇り のち晴れ
【だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール】
第138回“山王ナイトバザール”(鶴岡TMO中心商店街活性化事業)(主催:鶴岡山王商店街振興組合)が山形県鶴岡市の中心商店街のひとつ、山王商店街で開かれました。
“山王ナイトバザール”は、毎年5月から10月の第3土曜日の夜(年6回)に開催していています。回数をカウントしますと、いかに長い間『継続』しているかがわかります。この『継続』こそが成功の証しです。
“山王ナイトバザール”では、これまた長い間“だがしや楽校”を開いてきました。それで私にとっても、“山王ナイトバザール”は特別な存在となりました。米沢と鶴岡は150km近く離れております。でも、“山王ナイトバザール”へ出掛けることは、地元に帰ってくる、という感覚さえあります。
それにしても、“だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール”が『継続』していることついては、ただただ頭が下がる思いです。山形県内はもとより全国的に見た場合、“だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール”のように『継続』しているところはあります。一方で、『継続』できなかったり、形を変えて続けている“だがしや楽校”もあります。
様々な事情や地域の状況の変化などによって、変化が生じることはやむを得ませんが、私の目から見た限り、この1・2年の間に、あちこちで変化が起こっていますので、“だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール”の『継続』は、「本当に凄いこと」と身に染みて感じております。
今年(2016年)も5月から開催してきた“山王ナイトバザール”ですが、きょう(10月15日)が今年最後の開催です。そこで“だがしや楽校”は“拡大だがしや楽校”として開かれました。
それでは今年最後の“だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール”の模様を写真でご紹介します。
まずは、山王商店街を巡ってみましょう。いつものように“山王ナイトバザール”が始まっても車は通ります。歩行者天国ではありません。それでもこの人出です。まさに中心商店街は大にぎわいです。
歩行者天国にすれば、お客さんは安心して楽しむことができます。しかし、歩行者天国は特別な空間です。いつもの風景を大切にしている証しです。昔ながらの商店街風景を醸し出すため、夜の開催にしているのも“山王ナイトバザール”のこだわりです。
下の写真左は鶴岡中央高校による売店です。生徒さんが大きな声で呼び込みを行っています。
そして注目が上の写真右です。南三陸町の人たちによるお店です。
2011年3月11日当時、NPO法人“公益のふるさと創り鶴岡”のスタッフだったSさん。大震災発生直後から被災地(宮城県の石巻市や南三陸町など)に入り、活動してきました。被災地での“だがしや楽校”にも加わりました。
その後“公益のふるさと創り鶴岡”を退職してからも南三陸町での活動を続けています。現在も月1回程度は南三陸町に赴いています。これも『継続』です。
今回の“山王ナイトバザール”出店は、その縁によって実現したものです。
Sさんとは久しぶりにお会いできました。お元気そうで、何よりです。活動を続けていることについて淡々と語るSさん、秘めたものを感じます。
南三陸町の人たちとも談義しました。
南三陸町は2005年(平成17年)、2つの町と2つの村が合併して誕生しました。2つの町とは志津川町と歌津町です。南三陸町役場は旧志津川町に設けられました。ここが南三陸町の中心地域となりました。この一角に、あの防災対策庁舎が設置されました。
南三陸町は防災対策庁舎での悲劇をはじめ、壊滅的な被害に見舞われたことで、全国的に知られる町名となりました。しかし、南三陸町は戸倉村と入谷村も合併しました。この2つの地区で起こったことはほとんど伝えられませんでした。南三陸町の人たちは「支援にも差があった」と私に語ります。Sさんが南三陸町への支援を続けている背景のひとつです。
現地ではかさ上げ工事が続いています。景観が失われています。かさ上げ工事が終わったとしても、東日本大震災で津波が到達した地域に住むことができません。高台移転なのです。南三陸町の人たちは「住めないのに、どうして巨額の税金を投入してかさ上げ工事をするのか。宮城県のすることが理解できない」と私に訴えます。この問題はテレビでも一時伝えられましたが、かさ上げ工事は現在も続いているそうです。
福島については、原発事故を抱え、本当の意味での『復興とは何か』が問われています。南三陸町の人たちとの談義で、宮城県に於いても本当の意味での『復興とは何か』が問われていることを知りました。
“だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール”からは、話が大きく逸れました。しかし、「5年も経ったのだから・・・」という風潮が浸透している状況を感じた時、東日本大震災と原発事故からの苦しみは、まだまだ終わっていない、イヤ、さらに増していることをお伝えしたいため、ご紹介しました。
きょう(10月15日)の“山王ナイトバザール”には、鶴岡市で福島の子どもたちへの保養支援に取り組む団体も出店していました。代表のTさんともしばらく談義しました。“山王ナイトバザール”への出店は、今年(2016年)からだそうです。
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それでは“だがしや楽校”の模様をご紹介します。
今回の“だがしや楽校”は“拡大だがしや楽校”ということで、山王日枝神社の境内という広い場所を使って行われました。
▼紙芝居
お馴染み紙芝居のおじさん:中村さんの創作紙芝居です。中村さんの軽妙な口演に、周りで見ている大人の人たちからも笑い声が聞こえました。
▼キャンドルつくり
庄内キャンドルの会によるキャンドルつくりです。自分で色合いを考えたオリジナル・キャンドルをつくります。
▼科学実験教室
鶴岡工業高等専門学校によるお馴染み“人口イクラ”つくりです。こちらも大勢の子どもたちが集いました。
▼駄菓子屋&わたあめ
駄菓子屋さんは子どもたちもお店番です。わたあめはここでも人気で、行列ができていました。
▼だがしや楽校コンサート
“拡大だがしや楽校”の目玉は、丹波恵子さん(山形市在住のシンガー・ソングライター)とゆき彦さん(上山市の現在は作曲活動が中心です)によるだがしや楽校コンサートです。“だがしや楽校”に関する曲のほかに、2人のそれぞれのオリジナル曲を演奏しました。
“だがしや楽校”の歌では、紙芝居の中村おじさん(上の写真左)や、鶴岡の子どもたち(上の写真中・右)といっしょに歌い踊り、楽しいひとときを過ごしました。
夕方は暖かかった鶴岡ですが、天気が良すぎたため、時間とともに冷えていきました。
それでも大勢の人が集い、大盛り上がりの“だがしや楽校”そして“山王ナイトバザール”でした。『継続』とは、これだけの力があるのです。
真ん丸のお月様(今夜は満月です)も今年最後の“だがしや楽校 @ 山王ナイトバザール”を祝っています。
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